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ベジータ「ハルケギニア?」4

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コルベール「それは無理ですね」
ルイズ「え? な、なぜですか? ミスター・コルベール」
コルベール「考えても見てください、無理に術式改変をして、この術自体が解けてしまったらどうするのですか?」
コルベール「微調整など、そんなリスクを犯してまでやるものではありません」
ルイズ「そ、そんなぁ~」
ベジータ「はっ、こいつはいいぜ」
ルイズ「なんですって~~~!#」
ベジータ「俺をこんな目に合わした気に食わない野郎だが、中々良いこと言うじゃないか」
コルベール「それはどうも;」
ルイズ「む~~~」
コルベール「ところでベジータさん」
ベジータ「なんだ?」
コルベール「使い魔のルーンを今一度見せてくれませんか?」
ベジータ「こいつか? これがどうした?」スッ(ルーンを見せる
コルベール「……!」
コルベール(……このルーンは)
ベジータ「なんだ? なにかあるのか?」
コルベール「い、いえ、特に何も」
コルベール「一応学生が使い魔にした時に刻んだルーンは記録に取っているもので」
コルベール「ご協力ありがとうございました」
ベジータ「ふん構わん、それよりも進んでるのか?」
コルベール「はい? なにがですか?」
ベジータ「使い魔なんとかの術を解く方法とかだ! 忘れたのか!」
コルベール「あ、ああ、はい今も調べてますよ」
コルベール「使い魔の契約解除はまだですが、元の世界に戻る方法なら、ぼんやりとですがいくつか」
ベジータ「使い魔解除の方が難しいのか?」
コルベール「いえ、とりあえず記憶を頼りに、いろいろ文献や伝承を見ていたら先に見つかったと言う感じでしょうか?」
コルベール「まあほぼ、おとぎ話みたいなものなので」
コルベール「どうすれば出来るかなどは皆目検討もつきませんが」
ベジータ「使い魔の方はないのか?」
コルベール「勿論、そちらの方もざっと見て、それらしきものはあるにはあったのですが」
ベジータ「あ、あったのか? なんだその方法とやらは!? 教えろ!」
コルベール「ですがあまり好ましくない方法でして……」
ベジータ「いいから言え!!」
ベジータ(ち、さすがに俺を縛っている、こっちの方法から教えるほど馬鹿ではないか……)
コルベール「んん、まあ、そこまで言うならいいでしょう。教えます」
ベジータ「え?(言えるのか?)」
ルイズ「ちょ、ちょっと先生!」
ベジータ「黙れチビ女! 早く言えその方法とやらを!」
ルイズ「ダメー! 言っちゃダメです!!」
コルベール「はは、ご安心しなさい、ミス・ヴァリエール」
コルベール「私もそこまで愚かではありませんよ」
コルベール「なぜなら、その解く方法とは、彼、ベジータさんが死ぬことなんですからね」
ルイズ「え?」
ベジータ「何!?」
コルベール「過去の記録を見てみると」
コルベール「非常に少ない前例てすが、使い魔が死んでしまった場合のみ、契約のルーンが消えたと報告がありました」
コルベール「消えたから契約が解除されたかどうかは定かではありませんが」
コルベール「まあ、死んだ場合そう言う事がありましたって話です」
ベジータ「ぬ、ぬか喜びさせやがって…;」
コルベール「使い魔契約の解除からやるほど私も馬鹿ではありませんよ」
ベジータ「ちっ;」
ルイズ「ふふん、いい気味ね」
ベジータ「なんだと!」
ルイズ「私はあんたを還すつもりなんてないんだから、そんな話聞くだけ無駄だわ」
ベジータ「ふざけるな! 帰る帰らないは俺の意志だろうが、勝手に決めるんじゃない!」
ルイズ「違うわ私の意志よ、話はお仕舞い、さ、行くわよ使い魔」
ベジータ「おい貴様話を聞け!」
ルイズ「それでは失礼します。ミスター・コルベール」ガチャ(ドアを開ける
コルベール「はい、ミス・ヴァリエール」
ベジータ「おい待て!」
ルイズ「………」ツカツカ
ベジータ「だから話を聞けと言ってるだろう!」ツカツカ
ルイズ「………」ピタ
ベジータ「?」
ルイズ「まったくこんな可愛いご主人様に、仕えるのが何がそんなに不満なのかしら?」フンス(不満
ルイズ「それに名門ヴァリエール家の貴族に仕えられるなんて、本来ならとても光栄な事なんだから、ありがたく思いなさい!」ビシッ
ベジータ「けっ、どことも知らない星の貴族に仕えてありがたる馬鹿がどこにいる」
ルイズ「な、なんですって!」
ルイズ「く~~~、ふん!」ぎゅう!(自分の腕をつねる
ベジータ「ぐおっ! つぅ、て、てめえ、な、何しやがる!」
ルイズ「おだまり! 私の事も許さないけど、ヴァリエール家の侮辱だけはもっと許さないんだからね!」
ルイズ「謝りなさい! 今すぐに!」
ベジータ「だ、誰が! そんな……」
ベジータ「………」頭を抱える
ルイズ「な、何よ、そんなことしてもダ、ダメなんだからね」
ベジータ(服従した振りをせんといかんのは頭ではわかってるのに、ダ、ダメだ我慢できん!)
ベジータ(こいつと話してるとペースが乱され、く! 本当に目障りな女だぜ)
ルイズ「な、何黙ってるの! 謝ってって言ってるでしょ!」
ベジータ「ちっ! 悪かたったな!」プイ
ルイズ「ん、……まあ言い方はあれだけど、育ちが悪いからまともな謝りかたも知らないでしょう」
ルイズ「しょうがないから許してあげるわ。寛大なご主人様に感謝しなさい?」
ベジータ「けっ、勝手に言ってろ……」
ルイズ「……まったく」呆れ顔
ルイズ「私に仕えていれば、食べ物や寝るところに困らなくなるのに、何が嫌だっていうのかしら?」
ベジータ「はっ、自分だけが知る、ちっぽけな世界の物言いが、全部に通じると思うな」
ルイズ「……本当! あんたって意味わからないわね」
ルイズ「貴族は市民の模範であり象徴であり世界の常識なのは当たり前の事」
ルイズ「その貴族が言ってるんだから全てが正しいに決まってるじゃない!」
ルイズ「まったくそんなことも知らないなんて」
ルイズ「一体どんな辺境の国から召喚されてきたのかしら?」ヤレヤレ
ベジータ「こ、この女は、人な話を聞かずにベラベラと」
ベジータ「ま、まったく付き合ってられんぜ;」

~夜~

ベジータ「……くそ、あの女本当に腹が立つぜ」ジャブジャブ
ベジータ「洗濯物なんて明日やればいいのに、今からやれだの言いやがって!」ゴシゴシ
ベジータ「ちっ! 後13日もこのままなんて冗談じゃねえぞ」ザバー
キュルケ「ベジータ♪」
ベジータ「………」
キュルケ「ベジータ? ねえベジータってば!」
ベジータ「うるさいぞ、見ての通り俺は忙しいんだ。あっちに行け」
キュルケ「あらん、そんなこと言っていいのかしら?」
キュルケ「せっかくベジータが求めてた物を持ってきたのに」
ベジータ「何? なんだそれは?」
キュルケ「忘れちゃったの? 昼間、物を重くする術はないかって言ってたじゃない」
ベジータ「ほ、本当か女!?」
キュルケ「ふふ、本当よ」
キュルケ「ギーシュいいわよこっちに来て~!!」
ギーシュ「キュルケもういいのかい?」
タバサ「………」
ギーシュ「で? モンモランシーはどこに……」
ベジータ「………」
ギーシュ「き、君はベジータ! なぜ君がここに!?」
ギーシュ「それにモンモランシーは!? モンモランシーは何処へ!?」
ギーシュ「キュ、キュルケ、これは一体どういう事かね?」
ギーシュ「君がモンモランシーが呼んでるからと言ったから……」
キュルケ「ごっめーん♪」
キュルケ「 だってギーシュ? こうでも言わなきゃベジータのところに来なかったでしょ?」
タバサ「……嘘」
ギーシュ「のおおおおおおおーーー!!!」
ギーシュ「あ、当たり前だろう、そいつは、この僕を殺そうとしたんだぞ!?」
ベジータ「なるほどそう言うことか」ニヤリ
ベジータ「おいお前! ギーシュと言ったか?」
ギーシュ「な、なんだねベジータ!」ビクビク!
ベジータ「ふん、そう構えるな、何ちょっとやってもらいたい事があるんだ」
ギーシュ「や、やってもらいたい事だって?」
ベジータ「ああ、お前は対象の重さを重くする術が得意なのだろう?」
ギーシュ「ふ、得意と言うほどではないけど確かに僕なら出来るね」
ベジータ「ほう、ならちょっとやってみろ」
ギーシュ「それくらいお安いご用さ、で、何を重くすればいいのかな?」
ベジータ「俺だ」
ギーシュ「なっ」
タバサ「……!」
キュルケ「ちょ、ちょっとベジータ、危ないわよ」
ギーシュ「キュ、キュルケの言う通りだ、これは攻撃魔法なんだよ?」
タバサ「……怪我」
キュルケ「そうよ、怪我しちゃうわ!」
ベジータ「……く」イラ
ベジータ「うるさいぞお前ら! 俺がやれと言ったらやれ! どうしてもやれーーー!!!」
ベジータ「やらんとまた貴様の首を締め上げるぞ!」ゴゴゴゴ
ギーシュ「ひ、ひぃ! わかったわかったよ! やるから落ち着きたまえ」
ベジータ「よーしならさっさとやれ!」
ギーシュ「どうなっても知らないぞ僕は……」
ギーシュ「………」
ギーシュ「……怪我しても逆恨みはやめてくれよ?」
ベジータ「いいから早くしろ!!#」
ギーシュ「じゃ、じゃあ行くよ」
ギーシュ「豊穣にして母なる大地の精霊よ! わが敵の枷を増やして戒めよ!」
ベジータ「……!」ズン
ベジータ「………」ズズズ
キュルケ「だ、大丈夫なのベジータ?」
ベジータ「ふん!」バババ!(連続パンチ
ベジータ「はぁ!」ブン! シャシャ!(回し蹴り、連続キック
キュルケ「……すっごぉーい! あの魔法を受けて平気で動くなんて」
タバサ「………」
ギーシュ「やはり魔人だ;」
ベジータ「……ダメだなこれでは、おいキザヤロー!」
ギーシュ「な、何かね、あ、あまり話かけないでくれるかな? ちょ、ちょっときついんだが」
ベジータ「もっと重くしろ!」
ギーシュ「な、なんだって!?」
ギーシュ「い、今でも持続させるだけで大変なんだが……;」
ベジータ「どうした! 早くやれ!」
ギーシュ「そ、そんな……;」
ギーシュ「え、ええい! どうとでもなれ!」シュイン
ズオオオオオ!
ベジータ「ん、よーしその調子だ。もっとだ、もっと重くしろ!」
ギーシュ「えぇぇ!?」
ギーシュ「こんなの持続させてるだけで」
ギーシュ「ダ、ダメ、もう無理」ガク
ベジータ「ん?」シュウゥン……
ベジータ「おい! やめるな!」
ギーシュ「はぁはぁ、わ、悪いけど、僕にはこれが、げ、限界だよ」
ベジータ「ちっ;」
ベジータ「大して重くならないし時間制限付きじゃたいしたトレーニングにならないぜ;」
タバサ「………」
タバサ「………」クルクル(杖を回す
ベジータ「うお!?」ズオオオオオ!!!
ベジータ「さ、さっきより重いぞ!?」
ベジータ「だ、誰が一体?」キョロキョロ
ベジータ「!」
ベジータ「青チビ女、お前が?」
タバサ「………」コク
ベジータ「なんだ、苦手と言いながらキザヤローより全然出来るじゃないか」
ギーシュ「そ、そんな得意属性で負けるなんて」ガク
ベジータ「よーしいいぞ青チビ女! もっと重く出来るか?」
タバサ「……タバサ」
ベジータ「なに?」
タバサ「……私はタバサ」
ベジータ「なんだ? ……名前で呼んでもらいたいのか?」
タバサ「………」コク
ベジータ「ちっ、めんどくさい」
ベジータ「だが、まあいいだろう」
ベジータ「よーしタバサ、出来るだけ長く持たせられるパワーでもっと重くしろ!」
タバサ「……ん」コク
キュルケ「ちょっとタバサずるいわよ! ベジータに名前を呼ばせるなんて!」
タバサ「……他意はない」
ベジータ「りゃりゃりゃ、はあっ!!」
ベジータ(待っていろカカロット! 必ず追い付いて貴様を倒してやるぞー!!)

~一時間後~

ルイズ「まったく洗濯に何時間かける気なのかしら!? あの使い魔は!!」
「……! ……! ……!!」
ルイズ「ん? なにかしら水場の方が騒がしいみたいだけど」
ルイズ「あれ、みんな集まってるみたいだけど何してるのかしら?」
ルイズ「……! キュルケまでいる」
ルイズ「またあの淫乱デカチチ女、使い魔にちょっかいだそうとしてるのね!」
ルイズ「本当に油断も隙もない女ね!」
ルイズ「こらー!! キュルケ!!」
キュルケ「あらルイズ、どうしたの?」
ルイズ「どうしたのじゃないわよ!」
ルイズ「またあんた私の使い魔に手を出そうとこんなところに!」
キュルケ「出そうにも出来ないわよ、あれじゃ」
ルイズ「え?」
ベジータ「ふ! く、はぁ!!」
ルイズ「な、何やってるの?」
キュルケ「トレーニングだって、彼凄いわよ」
キュルケ「タバサに滅茶苦茶重くされてるのにあんなに動けるんですもん」
ルイズ(……重く、ああ昼間の重くしろってこのためだったのね)
ルイズ「後なんなの、ベジータの回りに飛んでる光の玉は?」
ルイズ「ウィルオーウイスプ?」
キュルケ「さあ? さっき彼が手のひらから出したやつだけど」
ルイズ「それって魔法!?」
キュルケ「そう思うのが妥当だけど」
キュルケ「詠唱らしき事はしてなかったように見えたからもしかしたら別物かもよ?」
ルイズ「絶対魔法よ! じゃなきゃあんな自在に動かせるわけないわ」
キュルケ「光属性魔法のライトボールかも知れないけど」
キュルケ「光属性自体、高位魔法だから制御が難しくて、あんな自在に操れるなんてあり得ないわ」
ルイズ「そ、それは知ってるけど……」
ベジータ「はっ、たぁ! でやぁ!」
ベジータ「ふ! はっ! はっ!」
ベジータ「てりゃ……!」
ベジータ「く、ちっ!;」
キュルケ「あ、ぶつかる」
ルイズ「ベジータ!!」
ズドォーーーーーン!!!
ゴゴゴ
びゅおおおお(爆風
パラパラ
キュルケ「………」
キュルケ「ちょ……」
キュルケ「ちょっと何なのよ、この威力!?!?」
タバサ「……;」
ギーシュ「……きゅう」
コルベール「き、君たちこれは一体なんの騒ぎだね」
シエスタ「な、何があったのですか?」
ルイズ「ちょ、ちょっとべ、ベジータ!? 大丈夫!?」
キュルケ「そ、そうよダーリン大丈夫なの!?」
コルベール&シエスタ「べ、ベジータさん?」
一同「………ゴクリ」立ち込める爆煙を見る
ざっ、ざっ、ざっ
ルイズ「ベジータ!!」
キュルケ「きゃあああ! ダーリン血まみれじゃない!? だ、大丈夫?」
コルベール「い、いけません、早く手当てを」
ベジータ「………」ざっざっざっ
ルイズ「ベジータ、む、無理しちゃダメよ! こ、これは命令よ!?」
ベジータ「……か」
ルイズ「え?」
ベジータ「カ、カカロットォ……」
ルイズ「カカロット?」
ルイズ(そう言えば前に聞いたような……?)
ベジータ「超えてやる超えてやるぞぉ……」
ベジータ「そしてこの俺様がナンバーワンに……く」ガク(ルイズに寄りかかる
ルイズ「ちょ、ちょっと///」
ベジータ「………」
ルイズ「気絶しちゃった。も、もう大サービスなんだからね」
ルイズ(それにしてもカカロットって何の事かしら……?)

~ルイズの部屋~

コルベール「とりあえず一命は取り止めましたね」
ルイズ「ここまで運んで頂きありがとうございました。コルベール先生」
コルベール「いえいえ、しかしまったく凄い生命力ですね彼は……」
コルベール「普通なら死んでもおかしくない大怪我をしたと言うのに助かるとは……驚きの一言です」
ルイズ「……はい」
コルベール「とは言え危ないことには変わりません」
コルベール「出来たら何かしら治療薬を処方した方が良いでしょう」
ルイズ「はい、 わかりました」
コルベール「ではお大事に」ガチャ、バタン
ルイズ「……ふぅ」
ベジータ「……う、く」
ルイズ「ベジータ?」
ベジータ「くそぉ……! カカロットォ……」
ルイズ(うなされてるのか)
ルイズ(またカカロットって言ってる)
ルイズ(人の名前かしら?)
ベジータ「俺は王子だ王子なんだぁ……! お前ごとき下級戦士にぃ……!)
ルイズ(……ベジータ
ルイズ(本当かどうかわからないけど、あんたもいい血統に生まれたはずなのに回りにおいてかれちゃったのね)
ルイズ(……私と一緒だ)
ベジータ「……お、俺も必ずなってやる、なってやるぞぉ……!」
ベジータ「……スーパー……サイヤ人に……!」
ルイズ「……スーパーサイヤ人
ルイズ(よくわからないけど、なんか凄いなこいつ)
ルイズ(私はまともに魔法を使えるようになるために、ここまでボロボロになるまで努力した事はあったかしら?)
ルイズ「………」
ルイズ「……よし!」

~馬屋~

馬「ブルル」
シエスタ「………」ザバー(水桶に水を入れる
シエスタベジータさん大怪我してたけど大丈夫かなぁ?)
馬「ヒヒーーーン!!」
シエスタ「え!?」
シエスタ「あ、あ! ミ、ミス・ヴァリエールどちらへ!?」
ルイズ「ちょっと街まで買い物にね」
シエスタ「こ、こんな時間にですか!?」
ルイズ「余計なお世話よ、はぁっ!」
馬「ヒヒーーーン!!」ダカッダッダカッダ!
ルイズ(……待ってなさいベジータ、私がすぐ直してあげるわ!)
………
……

ベジータ「………」
ベジータ「……う、く」
シエスタ「……!」
シエスタ「べ、ベジータさん、お気づきに!」
ベジータ(お、俺は……?)
ベジータ(そうだ確かトレーニングでへまをやって……)
ベジータ「……ちっ」
ベジータ「……ぐ」ムク
シエスタ「だ、ダメですよ、ベジータさん、無理をしては……」
ベジータ「………」ギロ
シエスタ「……あ;」
ベジータ「………」
ベジータ「……安心しろ、体はもう大丈夫そうだ」
シエスタ「え? あ、そ、そうですか!? それは良かったです!」パアア
ベジータ「おい、俺がぶっ倒れてから何日たった?」
シエスタ「えーと三日ほどですけど」
ベジータ「……そうか」
ベジータ(ちっ、たった三日しかたってないのか;)
ベジータ(宇宙船到着まで後10日……
ベジータ(それまであのチビ女の子守りが続くわけか、ちっ、うんざりするぜ;)
シエスタ「そ、それにしてもベジータさんの回復力は凄いですね!」
シエスタ「高価な秘薬を使いましたが、それでも回復には一週間はかかるって話だったのに」
シエスタ「まるで話に聞いてた私のひいお婆ちゃんみたいです」
ベジータ「ひいお婆ちゃん?」
シエスタ「はい、会ったことはないですけど」
シエスタ「どんな大怪我しても、数日たつと平気な顔して歩いる凄い丈夫な人だったみたいで」
シエスタ「なんか似てるなって思って」
ベジータ「ふん、くだらん」
シエスタ「あ、ご、ごめんなさい」
ベジータ「………」スッ(ベッドから降りる
シエスタ「あ、ベジータさんどちらへ?」
ベジータ「……お前には関係ない」
ベジータ(どうせチビ女が戻ってきたら、また何かやれとか言うに違いない)
ベジータ(それまで青チビ女を捕まえて、あのトレーニングの続きをやるとするか)
ベジータ(あのトレーニングは中々良かった……)
シエスタ「ダメですよ! ベジータさん」ガシッ
ベジータ「!?」
ベジータ「な、なんだ離せ!」
シエスタ「は、離しません、ベジータさん死んでもおかしくない大怪我だったんですよ!?」
シエスタ「治ったばかりなんですから、今は大事をとってお休みにならないと!!」
ベジータ「だからもうなんともないと言ってるだろう!」
ベジータ「引っ付くな離れろ!」
シエスタ「は、離しません!」
ベジータ「こ、こいつ離れろと言ってるんだ!」ブンブンブン(シエスタごと腕を振る
シエスタ「きゃ~~~~~!!!」
ベジータ「……はぁはぁ;」
シエスタ「う~~~~~~~」ぎゅう
ベジータ「……お、お前意外と根性あるな」
シエスタ「べ、ベジータさん!!」
ベジータ「な、なんだ」
シエスタ「ミ、ミス・ヴァリエールが高価な秘薬を買って、寝ないで介抱してくれたんですよ?」
シエスタ「それでようやく治ったのに、傷をぶり返したらミス・ヴァリエールに悪いと思わないんですか!?」
ベジータ「いや、まったく思わんな」
シエスタ「え?」
ベジータ「あのチビ女が勝手にやった事だろう?」
ベジータ「なんで俺がありがたらなきゃいけないんだ?」
シエスタ「え? あ、その、それは、えぇ!?」ドン引き
ルイズ「そいつの言う通りよメイド」
シエスタ「あ、ミ、ミス・ヴァリエール、お戻りになられたのですか?」
ルイズ「御苦労様メイド、後はやっておくからいいわ」
シエスタ「ミ、ミス・ヴァリエール、ベジータさんはちょっと照れてるだけだと」
ルイズ「だから、そいつがどう思ってようが私は何も気にしてないから」
ルイズ「ただ私は主として面倒を見た。それだけよ」
ルイズ「それにとっとと体を直して仕事をやってもらわないと困るからね!」
ベジータ「お、おいなんだそれは!?」
ルイズ「あんたが寝てる間に溜まった洗濯物よ!」ドン!
ベジータ「な、なんだこの量は! なぜたった三日でこんなに溜まる!?」
ルイズ「女の子は日に何回も着替えるの物なのよ!」
ルイズ「うだうだ言ってないでさっさと洗ってきなさい!」
ベジータ「ちっ、わかったよ;」
ルイズ「メイドあんたも下がっていいわ」
シエスタ「あ、は、はい、失礼します;」
ガチャ、バタン(二人が出ていく
ルイズ「………」
ルイズ「……なによ、少しはありがたく思ってくれてもいいじゃない」
ルイズ「……ばか」

続く

ベジータ「ハルケギニア?」5 - 小説書きながらパチンコ業界から転職を目指すブログ