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オリジナルSS小説「敗戦魔王の戦後処理」 59話 魔王「勇者さんのケジメは僕がつけます」

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こんにちわどうも、てんたまです。

オリジナル連続SS小説「敗戦魔王の戦後処理」第59話書きました。

 

話の内容は、勇者によって魔王を倒された、その後の魔族のお話をクローズアップして書いています。

 

今回59話あらすじ

戦魔将軍を殺そうとして誤って仲良くなっていた魔族子供♀を傷つけてしまう女勇者。
その罪の意識から逃げ出すが、残った者たちの間では子供に手を出した女勇者に激しい糾弾が起きていた。
そんな状況に魔王は自分でケジメつけると女勇者を追うが…。

 

登場キャラ 

 

魔王
前魔王の息子で、人間の国の要請で新しい魔王に就任した。
前魔王と違って花や動物を愛する優しさと高圧的な者には強く出れない気弱い性格。
年齢も人間換算で15歳。
そして魔王の系譜らしくとてつもない魔力の持ち主だが、その力を恐れた前魔王に自分は弱いと洗脳されている。
後妹がいる。

 

女勇者
口も性格も悪い外道勇者。
気は強いが逆境に弱く、泣いてしまう事もある。
また火に対し強いトラウマを持っている。理由は不明。
見た目は胸は小さく金髪ツインテール

 

神官妹
聖職者だが計算高く、自分が助かるためなら平気で仲間を見殺しにする汚い性格をしている。
また性癖が年上思考で、大臣を愛している。
元勇者のパーティーで僧侶をやっていた時期もある。

 

神官姉
神官妹の姉。
喋る事が不得意で話す言葉が訥々になりがちになる。
そんな風だから引っ込み思案に見えるが意外に自分の意志を通す。
性癖は年下思考で子供が好き。
その事から見た目が子供な魔王が好き。
後ちょっとMっ気もあるかも知れない。

 

魔法使い
エルフで魔王軍に娘を殺された事から、その恨みを晴らす為魔法使いになった。
性格は真面目で固い印象があるが、子供を慈しむような優しい一面もある。
女勇者とは魔王討伐の為パーティーを組んでいた時期もあったが、女勇者の心無い言葉を言われ現在はとても嫌っている。

 

・魔族の子供たち

 

魔族子供♀
魔族の少女、少し控えめだが仲間思いの優しい子

 

魔族子供1
ヤンチャな性格で、すぐに無茶な行動するトラブルメーカー。

 

魔族子供2・3
魔族子供1の子分のような存在

 

魔族っ子幼
魔族の幼女。
戦魔将軍を父と呼んでいた戦災孤児
何事も疑いなく信じてしまう無邪気な性格、後まだ喋るのになれていない。

 

呪族の幼女
魔族とは違い、呪いの力を使う一族の生き残りで元その女王。
前の戦いで覚醒魔王に力を根こそぎ奪われ封印されてしまい、幼女の姿になってしまう。
幼女になった当初は喋るのに慣れず舌足らずだったが、だんだん慣れてきている。
わらわなど、昔の日本のお姫様のいような喋り方をし、その喋り方通り高飛車な性格をしており、さらに呪いの一族らしく恨みがましく陰湿な性格もしている。
また性癖が同性愛者な事から若い女が好きで、見てくれが美しい女勇者が好き。

 

参謀
前魔王の片腕だった魔族。
魔王を復活させて今の状態を作ってしまった張本人。
行動では魔王につき従っているフリをしているが、内心では魔王を利用して魔界の再建を狙っている。
そのように表の態度とは裏腹にいつも何か隠している感じの油断のならない性格をしている。

 

商人
姫の専属アドバイザーとして仕えている商人。
姫に頼まれ魔王をおとしめる為にやってきた。
口が上手く、人の心をつかむのが上手いが、その反面いつも何か隠しているようにも見える胡散臭い人物。

 


王国の姫。
常に上から目線で物を言う高飛車で傲慢な性格しており、利権など金になる物や自分が面白いと感じた物に目が無い。
今回も魔界の利権を狙ってやってきた。

 

メイド
大臣たちが魔界視察に来た時についてきたメイド。
いつの間にか魔王城に住み込み生活をしている。
メイドらしく引っ込み思案な気弱な性格。
また女勇者に拾われてメイドになったらしい。
その過去には何か色々ある様子

 

戦魔将軍
元旧魔王軍の七魔将軍の一人。
戦魔名前のごとく力で全ての物事を解決しようとする戦士系タイプの魔族。
ミノタウロスがさらにマッチョになったような容姿をしており、正々堂々をモットーとする豪快で武人のような性格をしている。
ただ認めた主にないがしろにされるのは苦手で、よく魔王の言葉に素でショックを受けていたりする
また語尾にござるを付ける。

 

戦魔副長
戦魔将軍の右腕的存在で、柔らかい考えに冷静に場を見れる事から、頭の悪い戦魔将軍の代わりに色々考えてくれたりする。
性格も平和主義者と言うほどでもないが、むやみに喧嘩をして敵を作る事は良しとはしない性格。

 

 

・一話から 

オリジナルSS小説 敗戦魔王の戦後処理 第一話プロローグ 魔王「平和な魔界が作りたいです」 - 小説書きながら気ままにオタライフ

 

53話冒頭

魔族子供♀「う…う…」
魔族子供たち「大丈夫…魔族子供♀…うええ」
魔王「魔族子供♀さん…」
魔法使い「一応応急処置で、角がこれ以上腐蝕するのは食い止めたが…」
魔法使い「魔族の角にはちゃんと痛覚がある、まだその苦痛でしばらく苦しむことになるだろうな…」
魔王「そうなのですか?」
魔法使い「魔族なのに知らないなのかって…まあお前は痛みなどほとんど受けた事が無いから分からないか…」
魔王「…! そ、そうですよね…」
魔法使い「分かりやすく例えれば…神経が通ったままの歯を溶かされる感じか…どうだこれなら何となく分かるか?」
魔王「…! 何となく恐ろしく感じます…」
魔法使い「そうか」
魔王「…」
魔王「僕は本当に…何も知らないのですね」
魔法使い「?」
戦魔将軍「魔王様っ!」
魔王「戦魔将軍さん…」
戦魔将軍「魔族の誇りたる角を切り落とすなど…しかも子供の…」
戦魔将軍「それにあの切り口では2度と元に戻ることはありますまい」
戦魔将軍「つまり魔族子供♀は一生片角の辱しめを受けないといけない…」
戦魔将軍「男ならそれは名誉の勲章になるかも知れん…」
戦魔将軍「しかし女なら角を切られると言う事は髪を切られると同じ屈辱!」
戦魔将軍「女勇者がやった事は許されませんぞ!」
魔王「そうですね…」
戦魔将軍「このケジメ…儂は例え返り討ちになっても構いません…儂は儂は…女勇者と戦いますぞ!」
魔王「…!」
魔王「いえ…ダメです!」
戦魔将軍「!」
戦魔将軍「…こ、今度ばかりは魔王様の言う事であっても聞けませんぞ!」
魔王「違います!」
戦魔将軍「!?」
魔王「その…ケジメは僕がつけます…!」
一同「!?」

 

女勇者「…」
女勇者「くそ…!」ガン!
女勇者(何で…あんな事に…)
女勇者(アタシはただ…戦魔将軍を…下衆野郎の兄貴を殺そうとしただけだったのに…)
女勇者(何で…何で…飛び込んできたんだ魔族子供♀…)
女勇者「くう…!」ガリガリ
女勇者(…いや、何を気にしてるんだアタシは…魔族のガキの一匹や2匹…どうだって良いだろ…)
女勇者(そうさ…この世界は他人はどうだって良いんだ…肉親だって…家族だって…)
女勇者(それがこの世界のあり方なんだ)
女勇者(ちょっとあのガキが懐いたからって勘違いしてだけなんだ…)
女勇者(…アタシの事本当に好きになってくれたかもって思ったから…それで…)
女勇者「…」
女勇者(死には…しないよな?)
魔王「勇者さん!」
女勇者「おわぁっ!」
女勇者「ななななんだよ、てめえっ! いつからそこにっ!」
女勇者「ちっ!」
魔王「あ、ま、待ってください勇者さん」
女勇者「くそ追いかけてくるなっ!」
女勇者「聖光浄魔斬っっっ!(連発)」
魔王「ちょ…うあああっ!!」
女勇者「へ、ばーかっ!」
魔王「ちょっと勇者さん!」
女勇者「うわあっ!」
女勇者「な、何で前から…」
魔王「危ないじゃ無いですかっ! 咄嗟に転移魔法で逃げたから良かったけど…死ぬところでしたよっ!」
女勇者「聖光転身っ!」シュン!(高速移動)
魔王「あ! ちょ、ちょっと待って…」
女勇者「…」
魔王「待ってくださーい!」ドーン!(飛んで女勇者を追う)
女勇者(…! 何も無しで聖光転身に追いつくだと…)
女勇者「くうう…」
魔王「えい!」
女勇者「!」
魔王「はあはあ…捕まえましたよ…あ、暴れないで下さいね…」
女勇者「うるせー! はなーせっ!」
女勇者「やだあっ!」ガリガリ!
魔王「うわっ! か、顔を引っ掻かないで!」
女勇者「ふ───っ!!」
魔王「ゆ、勇者さん…と、取りあえず落ち着いて僕の話を聞いて下さいっ!」

 

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第59話 魔王「勇者さんのケジメは僕がつけます」 - 敗戦魔王の戦後処理(てんたま) - カクヨム

 

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