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オリジナルSS小説「敗戦魔王の戦後処理」 55話 魔王「呪いの力で自然を育てましょう?」

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こんにちわどうも、てんたまです。

オリジナル連続SS小説「敗戦魔王の戦後処理」第55話書きました。

 

話の内容は、勇者によって魔王を倒された、その後の魔族のお話をクローズアップして書いています。

 

今回55話あらすじ

魔王の中で眠る邪神が目を覚まさないように、創造神に言われた通り、魔王に醜い荒事で刺激しないように最大限気を使って魔王の魔界観光業の手伝いをする女勇者たち。
その魔界観光業の設備を完成させるには、癒しの空間を作るために豊かな緑を育てたいと考えていたが。
いくら育つ環境を整えてもすぐに自然を生み出す事は出来ない、その問題に悩んでいたところ、何と呪族の幼女なら出来ると言ってくる。
呪族の幼女が言う荒れ地をすぐに自然豊かな土地にする方法とは何なのか?

 

登場キャラ 

魔王
前魔王の息子で、人間の国の要請で新しい魔王に就任した。
前魔王と違って花や動物を愛する優しさと高圧的な者には強く出れない気弱い性格。
年齢も人間換算で15歳。
そして魔王の系譜らしくとてつもない魔力の持ち主だが、その力を恐れた前魔王に自分は弱いと洗脳されている。
後妹がいる。

 

女勇者
口も性格も悪い外道勇者。
気は強いが逆境に弱く、泣いてしまう事もある。
また火に対し強いトラウマを持っている。理由は不明。
見た目は胸は小さく金髪ツインテール

 

神官妹
聖職者だが計算高く、自分が助かるためなら平気で仲間を見殺しにする汚い性格をしている。
また性癖が年上思考で、大臣を愛している。
元勇者のパーティーで僧侶をやっていた時期もある。

 

神官姉
神官妹の姉。
喋る事が不得意で話す言葉が訥々になりがちになる。
そんな風だから引っ込み思案に見えるが意外に自分の意志を通す。
性癖は年下思考で子供が好き。
その事から見た目が子供な魔王が好き。
後ちょっとMっ気もあるかも知れない。

 

魔法使い
エルフで魔王軍に娘を殺された事から、その恨みを晴らす為魔法使いになった。
性格は真面目で固い印象があるが、子供を慈しむような優しい一面もある。
女勇者とは魔王討伐の為パーティーを組んでいた時期もあったが、女勇者の心無い言葉を言われ現在はとても嫌っている。

 

・魔族の子供たち

 

魔族子供♀
魔族の少女、少し控えめだが仲間思いの優しい子

 

魔族子供1
ヤンチャな性格で、すぐに無茶な行動するトラブルメーカー。

 

魔族子供2・3
魔族子供1の子分のような存在

 

魔族っ子幼
魔族の幼女。
戦魔将軍を父と呼んでいた戦災孤児
何事も疑いなく信じてしまう無邪気な性格、後まだ喋るのになれていない。

 

呪族の幼女
魔族とは違い、呪いの力を使う一族の生き残りで元その女王。
前の戦いで覚醒魔王に力を根こそぎ奪われ封印されてしまい、幼女の姿になってしまう。
幼女になった当初は喋るのに慣れず舌足らずだったが、だんだん慣れてきている。
わらわなど、昔の日本のお姫様のいような喋り方をし、その喋り方通り高飛車な性格をしており、さらに呪いの一族らしく恨みがましく陰湿な性格もしている。
また性癖が同性愛者な事から若い女が好きで、見てくれ美しい女勇者が好き。

 

参謀
前魔王の片腕だった魔族。
魔王を復活させて今の状態を作ってしまった張本人。
行動では魔王につき従っているフリをしているが、内心では魔王を利用して魔界の再建を狙っている。
そのように表の態度とは裏腹にいつも何か隠している感じの油断のならない性格をしている。

 

・一話から 

オリジナルSS小説 敗戦魔王の戦後処理 第一話プロローグ 魔王「平和な魔界が作りたいです」 - 小説書きながら気ままにオタライフ

 

53話冒頭

女勇者「お前なら…今すぐここに一杯木が生やせるだって?」
女勇者「はっ! 嘘つ…」
神官妹「待って…今は魔王…様に何がなんでも観光業を成功してもらって」
神官妹「商売を軌道に乗ってもらって、商人の借金を普通に返済できる状況にして、穏便な…極めて穏便な状況を作るのが先決よ…」
神官妹(と言うか…あのムカつく商人の鼻を明かしたいって個人的な感情もあるけどね…)
神官妹(本当にムカつくわ…商人や姫派のやつらは…)
神官妹(何の苦労もしてないのに…利権だけ私たちからかっさらおうとして…)
神官妹(今に見てなさい…!)
女勇者「…? 神官妹?」
神官妹「は…!」
神官妹「…コホン」
神官妹「とにかくそう言う事だから…この幼女に何が出来るか分かりませんが…」
神官妹「頭ごなしに否定せず、聞くだけ聞いてみましょう」
女勇者「まあ…そうだな」
神官妹「で…この草木一本無い、安らぎのリザクレーション的な雰囲気皆無な魔界の荒れ果ての地を」
神官妹「どうやったら、観光業に向いてる癒し溢れる緑豊かな空間に今すぐ出来るのかしら?」
神官妹「期待はしないけど、聞いてあげる事はしてあげるわ」
神官妹「私に感謝して、お前の案とやらを言ってみなさい、幼女」
呪族の幼女「なんでそんなうえからめせん(目線)でいえるのじゃ;」
呪族の幼女「まあいい、おまえのためじゃなく、ゆうしゃのためにやるのじゃからな」
神官妹「なんなのこの幼女! せっかくカスに頭を下げてやったのに生意気な言いようね!」
呪族の幼女「いつあたまをさげた…;」
魔法使い「子供に何をやってるだお前ら! この子供が何なのか知らんが…あまり子供を苛めるな!」なでなで。
呪族の幼女「わらわはこどもじゃないっ! あたまをなでるなっ! なでていいのはゆうしゃだけじゃ!」
魔法使い「ふふふ…気にするな///」なでなで。
呪族の幼女「やめろー!」
エルフ兵士「ま、魔法使い様;」
魔王「み、皆さん…あのーちょっと良いですか?」
女勇者「何だよ?」
魔王「あ、いえ…私の魔界観光業の計画に協力してくれるのはありがたいですが…」
魔王「そ、そんなに急がなくても良いんじゃ無いですか?」
一同「え?」
魔王「えっと…そんなに急いでやる必要も無いし」
魔王「木が育つのに10年20年以上の年月が必要なら、別に気長にやっていけば良いと思うのですが…」
女勇者「えーと…あのさ?」
魔王「はい?」
女勇者「借金って何か分かってる?」
魔王「えーと借りたお金を返せば良いんですよね?」
女勇者「…いつ返すの?」
魔王「…」
魔王「いつ返す、とは?」
女勇者「ちょっと一旦会話待って」
魔王「はあ…?」
女勇者「どーすんのやっぱり商人騙された事分かってないよ?」ヒソヒソ。
女勇者「お金儲けて早く借金返さなきゃ、お前が頑張って作ろうとしてる物取られるよって、これって言うべき?」ヒソヒソ。
神官妹「駄目よ! 醜い事も見せても邪神が復活するって創造神が!」ヒソヒソ。
神官妹「こんなえげつない大人の世界なんて見せてはいけませんわ!」ヒソヒソ。
女勇者「だよなぁ…でも早くやらないといけない事を理解してないのもやりにくくね?」ヒソヒソ。
女勇者「そこら辺はどうするの?」ヒソヒソ。
神官姉「いっそ商人と姫を殺してしまえば…」ヒソヒソ。
神官妹「ばっ! 荒事を見せては駄目なのよ!? そんな方法本末転倒じゃない!」ヒソヒソ。
神官妹「馬鹿の癖に口出さないでよ…!」ヒソヒソ。
女勇者「いや…暗殺して魔王に知られず秘密裏に処理すれば良いんじゃないのか?」ヒソヒソ。
神官妹「…! それなら…良いかも知れないわね…でも」ヒソヒソ。
女勇者「でも…?」ヒソヒソ。
神官妹「やっぱり殺すのは最終手段にしましょう。どこから…魔王の耳に入るか分からないわ」ヒソヒソ。
神官妹「とりあえずは魔界の観光業を成功させて」ヒソヒソ。
神官妹「月の借金の返済額を余裕で払えるようにする感じに穏便に事を進めましょう」ヒソヒソ。
女勇者「まあ…お前がそう言うならそれで良いけど」
女勇者(…しかし、あの創造神の言葉…)
女勇者(醜い事や荒事を見せると邪神に乗っ取られるって理屈らしいけど)
女勇者(そんな事、呪族の王女や魔法使いの勝負以外でも結構無かったか…?)
女勇者(戦魔将軍と一応戦ったりもしてたけど、そんな感じにはなって無かったよな?)
女勇者(たまたまかも知れないけど…何か引っ掛かるな…)
神官妹「勇者聞いてるの?」ヒソヒソ。
女勇者「ん? ああ聞いてるよ…でも急いでやる意味とかどうするの?」ヒソヒソ。
神官妹「それは…」ヒソヒソ。
魔王「あのー皆さん、何を話してるんですか?」
一同「!」
神官妹「え、えーと…何でもありませんわ」
神官妹「それより!」
魔王「は、はい?」
神官妹「魔王様、失礼ながら商売が少し分かってないかと思いますわ」
魔王「え? そ、そうでしょうか?」
神官妹「はい! 先程気長にやると魔王様は言いましたよね?」
魔王「え? あ、そうですね…」
神官妹「魔王様商売をやる限りその考えはいけませんわ!」
魔王「そ、そうなのですか?」
神官妹「そうです、何故なら時は金なりですから!」
魔王「時は金なり?」
神官妹「はい! 時は金なりです!」
神官妹「良いですか? この魔界観光業はまだ誰もやってないから、大きな儲けが出ると見込めるのです」
神官妹「当然ですよね、ライバルがいないのですから」
神官妹「ですが魔王様がのんびりやっていたら」
神官妹「この観光業計画を他に思い付かれて先を越されてしまう可用性があります」
神官妹「だからこの計画は急いでやらなければいけないのです!」
魔王「な、なるほど! そこら辺は全然気づきませんでした…」
神官妹「お分かりいただけましたか?」
魔王「はい、ありがとうございます! 神官妹さん!」
神官妹「いえいえ」
神官妹「と言う事でとっとと木を生やせグズ幼女!」
呪族の幼女「おまえな…;」

 

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