アニメ中で悲しく散ったラフタに、妄想の中でも幸せになって貰いたいと言う事で、二次創作SS小説を書き始めました(:▽:)
放映中に書いてるのでオリジナルと齟齬は出ると思います! すみません!
タービンズが解散してからラフタが死ぬまでの話を予定に書いています!
興味を惹かれたら良かったらどうぞ!
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3話
死神くん「だめだ、悪魔の言う事なんて聞いちゃいけない」
「例え望む願いを叶えられても、最後はロクな事にならないぞ?」
ラフタ「え…?」
悪魔「おいおい、仕事の邪魔するなよな」
「全く数百年経っても、相変わらず目障りな奴だな」
死神くん「悪魔…お前こそまだこんな事を…」
悪魔「こんな事? 悪魔のやる事は永遠にこんな事さ」
「お前が変わらず魂を刈り取っているのと同じでな」
死神くん「刈り取っているんじゃない、迷わないよう導いてるんだ」
「人を惑わして、魂を卑怯に奪うお前と一緒にするな」
悪魔「奪うとは人聞きが悪い、決めるのは本人だ」
「俺はあくまで契約上の報酬を貰ってるだけだ」
死神くん「お前…」
ラフタ「ちょっとそんな事はどうでもいいわよっ!」
「早くしないと昭弘が死んじゃうかも知れないでしょう? だったら───」
悪魔「契約を結んで一つ目の願いを使うか?」ニヤリ。
死神くん「!」
ラフタ「…それで昭弘が助かるんなら…私」
死神くん「ダメだ! そんな奴と契約を結べば必ず地獄に落ちるぞ!」
ラフタ「え…」
悪魔「地獄に落ちるのは願いを三つ叶え時だけだ、二つまでなら問題は無い!」
ラフタ「そ、そうなの? それなら───」ニコ。
死神くん「一度願いを使ったら、悪魔一生あんたに憑りついて誘惑するぞ!」
「それで願いを三つ使い切らなかった者はいないぞ!」
ラフタ「一生…」
死神くん「そうだ一生だ」
「人間は常に叶えたい願い事を内に秘めて生きていく物だ」
「その欲望に何十年と言う長い月日を耐えられると思っているのか?」
ラフタ「それは…」
死神くん「断言しよう、契約すれば君はいつか絶対に願いを三つ使い切ってしまう」
ラフタ「う…」
悪魔「く…おい、ぼやぼやして昭弘が死ぬぞ!?」
ラフタ「…! そうだ早くしないと昭弘が…」
死神くん「昭弘はまだ死なない!」
ラフタ「え?」
悪魔「!」
死神くん「まだ死なない…だからそんなすぐに決断を急ぐな…」
悪魔「ぐぬぬ」
ラフタ「まだ…って、じゃあ昭弘はいつ死ぬの?」
死神くん「…」
ラフタ「ねえ?」
死神くん「…本当は本人以外に言っちゃいけないから正確には言えないけど、まだ数日はある」
死神くん「だから今すぐじゃない」
ラフタ「そう…」ホッ。
悪魔「く…」
ラフタ「…でも死ぬ事には変わりないんだよね?」
死神くん「それは…」
悪魔「! そ、そうだ今は良くてもいつか死ぬんだ」
「今願いを使って助けても、変わりはないさ」
死神くん「く!」
ラフタ「そ、そうよね…うん」
死神くん「待って」
悪魔「まだ何かあるのか? 人を殺す事しか出来ない死神にもう用は無い!」
死神くん「いいか聞くんだ」
悪魔「おい無視するな」
ラフタ「な、何よ」
死神くん「昭弘はもう死ぬ覚悟は出来ている」
ラフタ「え?」
悪魔「何?;」
ラフタ「そ、そんな筈は…だってあいつには、守りたい仲間とか…その残る物があるでしょ?」
「納得なんて出来る訳…」
死神くん「でもしたんだ。勿論最初は認めたくなくて大変だったさ」
「そんな葛藤の中、昭弘はもがき苦しみそして受け入れたんだ」
「そんな彼の決意を悪魔に汚させちゃいけない」
ラフタ「で、でも死ぬんだったら、そんな体裁なんて考えてる場合じゃないでしょ」
死神くん「それは…」
悪魔「そうだーそうだー」
死神くん「く…」
「じゃ、じゃあ君の犠牲はどうなる?」
ラフタ「え? 私?」
死神くん「忘れたのか? 悪魔と関係を持ったら一生魂を奪われるかも知れない恐怖と戦わないといけないんだぞ?」
死神くん「昭弘は責任感の強い男だ」
「もしも自分の所為で、君にそんな事を背負わしたなんて分かったら」
「例え生き延びても、彼は一生自分が許せない人生を送る事になるぞ?」
「それでもいいのかい?」
ラフタ「…」
死神くん「悪い事は言わない…止めておくんだ」
ラフタ「…それでも、死ぬよりはマシでしょう?」
死神くん「!」
悪魔「お…」
ラフタ「いいよそれで、死ななければそれでもう」
「あいつに何か拘りが生まれるなら拘らせて生かせばいい、生きていればきっといつか解決するさ」
「そうよ、まずは何が何でも生きなきゃ…」
「もう誰かが死ぬなんて、アタシはまっぴらごめんなのよ」
死神くん「どうしても?」
ラフタ「どうしても」
死神くん「…;」
悪魔(勝った…)ニヤリ
「じゃあ早速契約を…」
ラフタ「うん」
死神くん「…誰かを殺しても身代わりには出来ないぞ」
ラフタ「え?」
悪魔「は? 嘘をつくな、身代わりを立てれば死ぬ予定の人間は助かる筈だ」
死神くん「最近、やり方が変わったんだ…」
「最近悪魔が死神が付いた人間の親しい人に憑りついて、死を煽って契約させる、悪質なやり方が多くなってきてね」
悪魔「う…」
死神くん「だから無関係の人間のただ殺しても、身代わりにはならないようにルールが変わった」
悪魔「え? そうなの? 聞いてないぞ?」
死神くん「敵である悪魔にイチイチ言う訳ないだろ」
悪魔「マジか、知らんかった…」
ラフタ「じゃ、じゃあ昭弘は…」
死神くん「残念だけど運命に従うんだ」
ラフタ「そ、そんな…」
「…!」
「そう言えば、ただ無関係の人間って言ってたけど、それは無関係じゃ無ければ身代わりになれるって事?」
死神くん「! そ、それは…」
ラフタ「! どうなの言いなさい!」ギュウウ!
死神くん「ぐえええ!? く、苦しい…」
悪魔(あの女、悪魔にも死神にも容赦ねえな;)
死神くん「わ、分かった言うよ、言うから…首絞めないで…」
ラフタ「OK ほら早く言いなさい」
死神くん「ゲホ、ゲホ! み、身代わりになれるのは、その人間と親しくて、身代わりになっても良いと言う意思がある者だけだ」
ラフタ「親しくて、身代わりになっても良い意志がある人だけ…?」
死神くん「あ、ああ、そこまで死ぬ人間に思える人間なら、神様も哀れに思って身代わりを認めてくれるだろうってそう言う感じなのさ。ゲホゲホ…」
ラフタ「何それ…じゃあ昭弘が助かるには、結局周りの誰かが死なないといけないって訳?」
死神くん「まあ簡単に言えば、そうだね」
ラフタ「全然簡単じゃないわよっ!」
死神くん「そうだ簡単じゃない、だから馬鹿な真似はするなよ」
ラフタ「馬鹿な真似?」
死神くん「君が身代わりになるって事さ…まあ、それがあったから隠してたんだけどね」
ラフタ「は? さっきもその悪魔に言ったけど、そこまではやらないわよ」
死神くん「本当か?」
ラフタ「戦って他人のために死ぬのはまだ良いけど、ただ命捧げて死ぬのなんてまっぴらごめんよ」
「と言うかこの若さで死にたくないわ」
死神くん「そ、そうかそれを聞いて安心したよ」
「何しろ、こう言うケースになった時女は自己犠牲を厭わない事が多いからね」
ラフタ「あたしが? まさか…」
死神くん「もう大丈夫なようだね。それじゃあ僕は行くけど、くれぐれも悪魔の誘惑には乗らない事だ」
「それじゃ」
悪魔「けっ!」
ラフタ「…」
悪魔「あーあー、やってらんねー…とっとと別の相手を探すか…」
ラフタ「待って」
悪魔「へっ?」
続く。
~次回4話